府内宿は府内城下町に置かれた宿場。
街道は大分市街を通っていた為、
その遺構は殆どありません。
大分市街周辺。緑の線が街道筋で、
青くぼかした辺りが府内宿跡。
「府内宿跡」。
宿の中心であったと思われるサンサン通り。
遺構は全く無く多くのビルや店舗が建っています。
ちなみに地図上左側の南北に伸びる筋は、
既に道さえ無く待っていました。
大手通りを過ぎると店舗は少なくなり、
住宅やマンションが増えてきます。
街道沿いに碑があります。
「山彌長者屋敷址」。
山弥長者は守田三弥之助氏定といい、
江戸時代初期の豪商だった人物。
万屋山弥(三弥)と称して銀山を経営し、
この辺りに広大な敷地の屋敷を構えました。
江戸時代初期には府内藩の運営を支援し、
財政に大きく関わっていたとされますが、
正保4年(1647)に藩主日根野吉明の勘気に触れ、
刑死して一族諸共滅んだとされます。
街道を外れて南側の大智寺へ。
ここに山弥長者の墓があります。
「山弥長者の墓」。
山弥長者の宝篋印塔。
寛永21年(1644)に還暦を迎えた山弥は、
帰依していた大智寺に逆修塔を建立。
自らの死後の冥福を祈っていますが、
その3年後に刑死されるに至っています。
■日向街道の宿場町
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