兵庫県たつの市 馬場宿跡

西国街道の宿場正條宿より室津への道は、
室津街道と呼ばれる街道でした。
その途中の河内地区丸亀藩の飛地で、
街道沿いには馬場宿が置かれています。


馬場宿跡」。
元々は澤村と呼ばれていたようですが、
江戸初期馬場村と改称しています。
室津は海路で参勤に向かう諸大名が上陸し、
陸路で正條まで向っていた為、
間道ながら多くの大名行列が通る街道でした。
この為に丸亀藩は馬場宿を整備し、
諸大名の通行に備えたようです。
現在の馬場宿跡は住宅地となっており、
家屋も更新されて古いものは殆ど無し。
但しそれぞれのお家は結構立派で、
なんとなく栄えていた名残は感じられます。


本陣高西家」。
馬場宿の本陣を務めた高西家邸
トタン茅葺屋根の建物が残っています。
室津から正條までは約10㎞程度であり、
室津には6軒の本陣があったので、
ここで大名が宿泊する事は少なく、
休憩に使われたのではないでしょうか?


旧丸亀藩使者場跡(南側)」。
近藤池の北側にある丸亀藩の使者場跡。
諸大名や要人が街道を通過する際に、
役人がこの付近で出迎えたとのこと。
丸亀藩飛地領の南端にあたるようです。

室津街道の宿場は馬場宿のみで、
街道のほぼ中間に位置します。
しかし飛地領としては南端にあり、
領地としては北側に分布してる為、
高札場飛地領のほぼ中間にありました。

旧丸亀藩高札場跡」。
なんでこんな位置に?と思いましたが、
地図を見れば中間地点のようです。
金剛山の集落もありますので、
別に変ではなかったのでしょう。


旧丸亀藩使者場跡(北側)」。
揖保川沿いの水神社辺りにあります。
ここが飛地領の北端だったようで、
役人達が大名や要人を出迎えました。
すぐ南側の街道沿いには枡形もあり、
北側の守備は考えていた模様です。

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