松ヶ岡公園の東側の階段を下ると性源寺。
新政府軍の野戦病院となった寺です。
階段を下りきると性源寺の駐車場があり、
洋風の建物(住職宅?)の脇を抜けると本堂。
「性源寺本堂」。
本堂が野戦病院として利用され、
院長の関寛斎を筆頭に、
15名の医師が敵味方問わず治療しました。
「奥州出張病院跡」碑。
院長の関寛斎は佐倉順天堂で佐藤泰然に、
長崎でポンぺに医学を学んだ後、
徳島藩の典医となった人物。
敵味方問わぬ行為は赤十字の先駆とされ、
功績は軍医総監にもなれる程でしたが、
戦後はその立場を捨てて徳島で町医となり、
庶民に対する医療活動に尽くしました。
晩年は全財産を投入して北海道陸別を開拓。
地域の人々の為に尽くしますが、
自作農を巡る確執から服毒自殺しました。
司馬遼太郎の「胡蝶の夢」は、
松本良順と共に関寛斎が主人公です。
「戊辰戦役戦没者之墓」。
本堂正面左側にある新政府軍の墓。
因州(鳥取)藩6名
芸州(広島)藩10名
長州藩2名
伊勢(津)藩2名
岩国藩1名
下総(佐倉)藩1名
敵味方を問わず治療しているはずですので、
列藩同盟軍の戦病死者は、
遺族が引き取りに来たのでしょう。
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