つづき。
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3月2日。
今日は謹慎中なので稽古を休む手紙を出す。
四ッ時に不破氏が来たが、
九ッ時頃差控え御免となったので、
天ぷらを催そうと浅井氏、
武司と一緒に天ぷらの品々を買いに行く。
何もかも高くて驚いた。
※心配して師匠が来ますが、謹慎は解けて天ぷらパーティー。
材料を買いに行って、値段の高さに驚いている様子は、
幕末の物価上昇が感じられます。
武司も伊庭の弟のようですが、三郎と同一人物かも?
伊庭の家庭環境は複雑ですので、僕はまだ理解していません。
とにかく、三郎と武司という弟が出てきます。
3月3日。
節句につき所々で賑わっている。
今日、京の与力同心と御上覧試合。
講武所剣術方50人が相手をする。
昼時に出かけて七ッ半時に帰宅。
今日の人数は200人程。夕方三橋氏の宿で入浴に行く。
七条辺りで出火があった。
※与力や同心との御上覧試合。
50人の剣術方が200人を相手にしたようですね。
3月4日。
忠内氏と五条橋へ陶物を買いに出る。
昼頃帰宅し、食後に大塚運八殿、大橋彦助殿が来る。
他に金澤、小幡、高橋ら5人と酒盛り。
昨日の上覧試合で与力に銀7枚、同心に銀5枚、
部屋住の次男三男に銀3枚が拝領された。
※相手の報酬は書かれていますが、自分達の報酬は?
酒盛りしてることからある程度あったのでしょうね。
3月5日。
御参内の警備を仰せつかって遅れたが、兒玉氏宅に行く。
夕方から当番。
3月6日。
明け方帰宅。
阿州の佐藤兄弟が稽古に来たので、
久しぶりに試合をする。
昼後、筒井、武司、近鐘、三駒と共に、
東寺、島原、東本願寺、飛雲閣を見学。
目の保養になった。夕方、帰宅。
父上は御仲間と御用につき、夜分男谷先生のところへ行った。
※男谷先生とは男谷精一郎でしょう。
彼はこの年の7月に死去していますので、
この頃も相当弱っていたのではないでしょうか?
3月7日。
御参内につき早朝から出勤。
堀川通りの長者町に○○??。下宿は砂糖屋。
夕刻に帰宅。これまでに御参内に参加した大名は、
三代将軍家の御参内よりも多い。
※〇〇のところは訳せませんでした。
3月8日。
朝、忠内氏が来て一緒に嵐山見物。
太秦明神へ参拝。この神社は桜が多い。
大悲閣、虚空蔵を参拝。嵐山の桜はとても景色が良かった。
山のふもとで昼食。渡月橋の景色は素晴らしい。
帰り道に二条道り辺りで川魚を食べる。
七ッ時前に帰宅。戸田氏の宅で風呂を借りる。
※本日はお花見だったようですね。
つづく。
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