伊庭八郎の征西日記⑧

つづき。
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4月1日。
朝、稽古に行き、帰宅後に氏宅へ行く。
三条通り辺りへ買い物に行き、
湊氏に頼まれた詩本来葊千字文を買い、
八ッ時頃帰宅して風呂に入る。
三橋氏、佐藤氏が来た。
父上は用事で御城へ行きそのままお泊り。
夕方、忠内氏が当番の手当を持って来た。
金三分。

4月2日。
朝、稽古に出て帰宅。
父上のお供で西陣へ織物見物。
七ッ時に帰宅し、
加多々屋うなぎを金三分分注文し夕飯。
忠内氏が今日宅に出した書状を確かめた。
夜分、鏔三郎殿が来て、五ッ時頃まで話す。
※うなぎ好きですね。
 江戸と京では調理法が違いますが、
 京風が気に入ったのでしょうね。

4月3日。
当番につき早朝出勤でそのまま居残り。
浅井氏は夕方帰宅。
※どうも当番のうち、
 朝夜通しの出勤の人がいるようですね。
 この日は伊庭が担当だったのでしょう。

4月4日。
明け番にて朝帰宅。そのまま稽古に出席。
柴原氏が来る。
父上のお使いで御番扇屋に行き、
名古屋扇7本を金百疋で、
女扇を2本を七百疋で購入。
夜分、忠内氏宅へ行く。
※父上は大量の扇子をどうするの?
 進物用なのでしょうが、
 女扇2本が気になるところです。

4月5日。
父上は明け番で帰宅し一緒に稽古に出席。兒玉氏も来ていた。
昼後、父上は三橋氏と共に今堀氏宅に行く。
忠内氏になめし皮を少々頂戴し夕方帰った。
※なめし皮を少々??何に使うのか?

4月6日。
父上と共に朝稽古に出席。
忠内氏の家来五郎兵衛に頼んで、
魚類を買ってきて貰い料理する。
忠内氏、兒玉氏、吉松氏、三隻氏、
井戸氏、鈴木氏がおいでになったので、
酒を出し、夕方お帰りになった。
井戸氏宅へ風呂に入りに行く。
忠内氏が鮎を持ってきた。
※大人数で大宴会ですね。
 忠内氏の家来に頼んだり、
 お礼があったりなので、

 忠内氏主催の宴会だったのかも?

4月7日。
曇り。朝、三郎筒井氏が当番。
速水氏、布施氏が来た。
父上と御城へ行って稽古に出席。
帰りに赤貝を1朱で買う。
夕方、当番で浅井氏と出勤。
雨は八ッ時から明け方まで降った。
寝ていない。
※寝てないって出勤中では?
 寝て良いんだ・・。

4月8日。
朝、明け番にて帰宅。
水谷氏が暇乞いに来た。
四ッ時頃、
忠内氏や吉松氏達が誘いに来たので、
東寺を見物。カキツバタが満開であった。
伏見稲荷の御旅所の神輿5基は実に美しい。
西本願寺にも参り、飛雲閣を見物。
太閤の茶席名人の書が多く、
境内は広大であった。九ッ時過ぎに帰宅。
父上は御稽古に出席。風呂に入る。
三橋氏、戸田氏、忠内氏が来た。
中野氏も来た。父上は夕方から当番。
鏔三郎殿が夜分に来た。
※同じ所に何度も見物に行くのですねぇ。

4月9日。
天気は晴れ。五ッ時前に忠内氏と、
上様のお供する為に御城に出勤。
上様は四ッ半時頃、中川之宮邸、
近衛邸にお成り。
七ッ時過ぎに城から帰る。
武者小路の小間物屋で休憩し、
ドジョウ汁煮しめを食べた。
帰路に魚屋に寄って鯛2匹を1分で買う。
父上も今日は、脇坂候のお供で出勤。
※上様のお出かけのお供で、
 非番ながら出勤。
 両公卿邸に上様が行ってる間、

 小間物屋で休憩しています。

4月10日。
晴れ。朝、父上は中根氏と金毘羅へ参拝。
朝稽古に出席。父上もお出になった。
忠内氏邸に行って風呂に入る。
見事な桃のお菓子を拝領したので、
忠内氏に差し上げた。
吉松氏が先日の礼に鯛を持ってきたので、
夕飯に食べる。
※見事な桃のお菓子は、
 御供の際に頂いたのでしょう。

4月11日。
朝、当番で出勤。
浅井氏と共に御徒目付部屋に行く。
筒井氏は、三郎と夕番で七ッ時に帰宅。
脇差を買って帰った。

4月12日。
晴れ。父上は当番。三郎と筒井氏は明番。
手嶋厚之助殿が鶏肉を持って来たので、
小菊紙を三枚お返しにあげる。
稽古に出席し、昼後に筒井氏と共に、
大丸四条通りで買い物。
七ッ時に帰宅。夕方、忠内氏が来る。
明日の上様宇治御成りは、
延期になったとの事。
※上様の宇治行きが延期となった模様。

4月13日。
朝、父上と早朝稽古に出席。
昼後に御城に学問に行くが、
延期となったので
、仕方なく成瀬氏宅に風呂に入りに行く。
湊氏宅に股引を借りに行く。
中野氏が鯨を持って来た。
夕方、忠内氏宅に行く。
※珍しく勉強に行ったのですが、
 延期となって風呂に入る。
 股引を借りていますが、

 風呂の着替えでしょうか?
 中野氏がクジラを持ってきてますが、

 当時は獲れなくなってきているので、
 貴重品の筈ですので喜んだ事でしょうね。

4月14日。
晴れ。
早朝、父上と私共4人で比叡山に登る。
八瀬の登口を登ったがとても難儀で、
ヘロヘロで黒谷に到着した。
中堂講堂開山堂を見物した後、下山。
坂本山王祭りにて、
近くの村郷が集まって賑やかであった。
唐崎に行ってを見学。
唐崎神社の境内は実に広大。
帰りは山中村を通り、
白川越を過ぎて鴨へ出る。
鯛を3枚買って忠内氏に1枚、
木戸氏に1枚差しあげた。
七ッ時頃に帰宅。
※比叡山観光。
 当時の人の足でも大変な道なのでしょう。
 鯛を新物に渡していますが、

 何故か忠内、木戸氏だけ。
 三枝氏はいらないって言ったのかな?

つづく。

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