読んで字の如くの地名採銅所。
古代より銅を採掘していた場所で、
ここで採掘された銅は、
奈良の東大寺大仏の建立や、
宇佐八幡宮の神鏡にも用いられました。
この銅の採掘は古代が最盛期でしたが、
銅の採掘は戦前まで続いていたようで、
周辺には多くの間歩が残っているという。
江戸期には周辺の集落が整備され、
秋月街道の宿場町となっています。
香春町採銅所周辺。緑の線が街道筋で、
青でぼかした辺りが採銅所宿跡。
赤丸は後記します神間歩の場所です。
「採銅所宿跡」。
宿場跡は住宅地となっており、
建物は更新されて古い家屋は殆ど無し。
御茶屋や継立場もあったようですが、
どこにあったのかはわかりません。
宿場跡的には見るべき場所はないので、
神鏡を鋳造したという神間歩へ。
「清祀殿」。
神鏡を実際に鋳造したとされる建物。
この拝殿風の建物で制作され、
後方にある祠と3基の石柱に、
完成した神鏡を安置していたという。
お山開きの祭事も行われていました。
「神間歩(採銅所坑道跡)」。
神鏡に使用された銅が掘られた間歩。
奥壁には祭壇らしきものもあるようです。
■秋月街道の宿場町
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