剣豪宮本武蔵はその遺言により、
街道の往還沿いに葬られ、
武蔵塚として墓所は現存していますが、
弟子である寺尾求馬助家の墓所にも、
武蔵の墓が建てられており、
西の武蔵塚と呼ばれています。


「寺尾求馬助家墓所」。
寺尾求馬助信行は武蔵晩年の高弟で、
金峰山麓で倒れた武蔵の看病にあたり、
その死去を看取った人物。
武蔵より[兵法三十五箇条]を相伝され、
[五輪書]を相伝した兄寺尾孫之允と共に、
二天一流兵法2代師範と称しました。


「玄信居士」。
西の武蔵塚と称される墓。
こちらが本墓という説のもありますが、
おそらく遺髪墓か遺品墓、
若しくは分骨墓と思われます。


「妙音信行居士」。
初代当主寺尾求馬助信行の墓。
父寺尾左助勝正が細川忠興に召抱えられ、
本家は兄寺尾九郎左衛門が継ぎ、
200石を与えられて別家を興しました。
島原の乱に出陣して戦功を挙げており、
3代藩主細川綱利の時代に300石の加増。
宮本武蔵に師事して2代師範を称し、
貞享5年(1688)に68歳で死去しています。
求馬助の息子らは兵法師範役を務め、
肥後の二天一流兵法を継承。
以後も信行の系譜が二天一流を相伝し、
現在に至るまで継承していという。


寺尾家墓所の隣は家老有吉家の墓所？
当主の墓所は峰雲院にありますので、
その一族の墓所かもしれません。


「霊樹姫の墓」。
有吉家4代有吉英貴の正室こや姫の墓。
院号が霊樹院だからか霊樹姫となってますが、
落飾して院号を名乗るので姫は不自然。
彼女は豊臣秀頼の娘とのことですが、
詳しい事はよくわかりません。

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