宮城県栗原市 瑞満寺/姉歯武之進墓所

姉歯武之進世良修蔵暗殺の実行犯。
世良は奥羽鎮撫総督府下参謀となり、
総督九条道孝以下500余名と共に、
仙台藩に派遣されていました。
その際の威圧的な態度で、
仙台藩士らの反感を買う事となりました。

姉歯武之進は仙台藩士大河内頼存の弟で、
※どこを調べても兄の名しか見当たらない。
同藩士姉歯忠三郎の婿養子となります。
剣術に優れて免許皆伝の腕だったという。


瑞満寺」。
由緒はよくわかりませんが立派なお寺で、
境内には姉歯武之進の墓や碑の他に、
姉歯下館城主姉歯氏の板碑も残されてます。
住所の金成姉歯からわかるように、
古来より姉歯氏の領地だった土地で、
瑞満寺もゆかり深い寺のようです。


仙台藩軍監 烈士 姉歯武之進顕彰碑(右)」。
仙台藩 藩士姉歯武之進の略歴(左)」。
瑞満寺の寺域に入ってすぐの場所に、
姉歯武之進の墓や碑が並べられています。

世良は福島城城下の旅館金澤屋に投宿し、
同役大山格之助宛ての密書を書きますが、
これが仙台藩重臣瀬上主膳の手に渡ります。
そこに「奥州皆敵」の文字が書かれており、
激怒した瀬上は姉歯らに世良殺害を指示。
姉歯は田辺覧吉赤坂幸太夫松川豊之進
末永縫殿之允大槻定之進
福島藩士遠藤条之助杉沢覚右衛門
鈴木六太郎目明し14~15名で、
世良の宿泊する金澤屋を襲撃し、
世良と配下の勝見善太郎を捕縛。
2人を阿武隈川の河原で斬首しました。


義勇孝忠清信士(日下勇墓:右)」、
姉歯武之進平景澄墓(中央)」、
義真忠鑑清信士(千葉松治墓:左)」。
姉歯武之進の墓とその家臣2人の墓。
後に瀬上主膳配下の五番大隊軍監となり、
白河戦争(白河口の戦い)に参戦しますが、
この戦いで戦死しています。
両脇の2つの墓は双方共に姉歯の家臣で、
姉歯と同日に戦死しました。

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