宇和島藩は領内の地方支配の為、
その行政区画として十組を定め、
それぞれに代官所を設置しています。
※山奥組、保内組、矢野組、多田組、
山田組、野村組、川原淵組、津島組、
御荘組、御城下組の十組。
矢野組はそのうちのひとつで、
支配地は現在の八幡浜市街地の大部分と、
大洲市や三瓶町の一部からなりました。
「矢野組代官所跡」。
市内商店街(新町銀座)の一角にある代官所跡。
四ッ辻のほぼ中央に建物があったようです。
宇和島藩は江戸時代末期、
低湿地の砂州だったこの地を埋め立て、
矢野組代官所の屋敷を設置。
それ以前も矢野組代官所はありましたが、
場所についての記録はないようで、
どこにあったかわからないという。
代官所は廃藩置県後に一時私塾となり、
後に公立学校が置かれますが、
間もなく区会所、郡役所へ変わり、
最後に裁判所になったようです。
■関連記事■
・愛媛県宇和島市 宇和島城
宇和島藩伊達家の居城跡。
・愛媛県八幡浜市 ハイカラな街並み
八幡浜市にある古い町並み。
・愛媛県西宇和郡 三机湊
伊予灘側の宇和島藩の藩港。