室津にあった姫路藩の御茶屋は、
藩主の領内巡視の休息所として、
池田輝政によって建設された施設でした。
また参勤で諸大名が室津を訪れた際には、
場合によってはこの御茶屋が使われた模様。
※基本的には6軒の本陣を使用。
更に朝鮮通信使の宿所に指定されており、
その正史や副使、従事官が宿泊したようです。
「たつの市室津出張所」。
現在の御茶屋跡はたつの市室津出張所。
通信使は江戸時代を通じ11回寄港しており、
姫路藩による歓迎を受けたとされます。
「姫路藩 御茶屋跡(右)」、
「朝鮮通信使宿舎跡(左)」。
通信使の室津来航の様子が描かれてます。
ちなみに中官は浄静寺に、
下官達は寂静寺と徳乗寺に宿泊。
往時の室津は真水が少なかったようで、
井戸を掘っても塩水しか出ませんでした。
この為周辺から水を集めて備前焼の瓶に蓄え、
その応接に備えていたようです。
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