吉見藩は三上藩遠藤家が陣屋を移し、
明治3年に藩庁を移して立藩した藩。
春日神社境内に陣屋を置いていましたが、
翌年には廃藩置県で藩が消滅した為に、
建物は取り壊されてしまい、
藩士らも三上に戻ったようで、
遺構は全く残っていないようです。
「春日神社」。
奈良時代に吉見小佐治という人物が移住し、
この地を開発して村を作った際、
春日大明神を勧請して創建したとされます。
「春日神社拝殿」。
軽く参拝を済ませた後、
掃除をされている女性の方に、
何か遺構はないかと訪ねましたが、
全く残っていないとのこと。
境内の様子。
藩庁を移したということですが、
その以前から出張陣屋があったようで、
藩士を派遣して飛地の行政や、
租税の徴収を行っていましたが、
その出張陣屋を藩庁としたようです。
この藩庁移転の理由はわかりませんが、
海に面した場所は経済的に有利ですので、
経済的な理由だったのではないでしょうか?
【吉見藩】
藩庁:吉見陣屋(江戸期の藩庁は三上陣屋)
藩主家:遠藤家
分類:1万2000石、旧譜代大名
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