兵庫県たつの市 室津①

①/

室津は古くから栄えた港町
神武天皇東征先導役が港を開いたとされ、
津名は[室の如く静かな津]の意とされます。
奈良時代行基が開いた摂播五泊ともされ、
[室津千軒]と呼ばれた程に栄えており、
江戸時代には海路を使う西国大名の殆どが、
室津に上陸してから陸路を採った為、
港町ながら本陣を6軒も構える大宿場となり、
その栄華を極めていました。


海駅のまち 室津 観光案内板」。
湾内を囲むように港町を形成。
交通の要所ではなくなった現在は、
牡蠣の養殖が盛んな漁港となっており、
歴史を伝える観光名所に変化しています。


室津漁港」。
多くの小型漁船が停泊しています。
用途は変わっても良港として利用され、
現在は漁船で賑わっている様子。

湾を西側から反時計回りに散策。

楫取社と常夜灯」。
航海の安全を見守っている楫取社と、
実際に船の安全な航行を支援する常夜灯
楫取社は海を向いている為に、
正面からは撮影出来ませんでした。
ちなみに更に登ると加茂神社に至ります。
兵庫県たつの市 賀茂神社


湊口番所跡」。
姫路藩が設置した湊口番所があった場所。
それ程の広さはありませんが、
20名程が詰めていたとされており、
江戸後期には大砲も置かれたとのこと。


大坂城の石ともやい石」。
右側の巨石は大坂城石垣に使用する為、
室津まで船で運はれたもので、
何らかの理由で海中に落とされたもの。
その約400年後に引き揚げられて、
現在地に置かれたもののようです。
左側は船を係留させる綱を繋いだもやい石
往時の室津には多く設置されていたもの。


本陣一ッ屋跡」。
本陣のひとつ一津屋三弥左衛門邸跡
6軒の本陣は共に海側に店を構えていますが、
これは海門から藩主らが入る為でしょう。
広島藩福山藩伊予松山藩飫肥藩等、
この一津屋を定宿としていました。


本陣肥前屋跡」。
本陣のひとつ肥前屋四郎兵衛邸跡
佐賀藩久留米藩等が利用したようです。


本陣薩摩屋跡」。
本陣のひとつ薩摩屋孫九郎邸跡
薩摩藩延岡藩佐伯藩等が、
この薩摩屋を使っていました。


たつの市室津出張所」。
室津を領した姫路藩の御茶屋跡
ここについては別記事と致します。
兵庫県たつの市 室津御茶屋跡

つづく。
①/

■関連記事■
広島県福山市 鞆の浦
 潮待ちの港として栄えた鞆の浦。
兵庫県神戸市 兵庫津
 古くから貿易で栄えた兵庫津。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です