第23回「寺田屋騒動」。
島津久光の命に背いて京へ上った西郷は、
長州の久坂玄瑞、土佐の吉村虎太郎、
岡の小河一敏に会います。
何も話していないのに、
御膳に箸をつけるという大物ぶり。
吉村は「西郷殿はこの御方で間違いないのか?」
と尋ねます。困惑する一同に、
腹を割って話すには飲んで唄って踊ると言って踊りだす。
ちょっとクサい演出ですが、
貫禄のある演技はサマになっていました。
久坂や吉村らに比べ、西郷は結構年長なんでね。
そこへ大久保が現れます。
久光の命に背いた事で切腹になると伝えられ、
大久保は刺し違えるより道は無いと脇差を抜きますが、
西郷は死ぬ気は無い、久光の前に連れて行けと言う。
席に戻ってみると久坂らはすでに帰った後、
薩摩の連中のみが残っていました。
他藩の連中に結構失礼な事してるようですが、
そこは有馬らがどうにか場を繋げたのでしょう。
話はそれますが、久坂玄瑞は初登場。
「八重の桜」では悪の親玉、
「花燃ゆ」では中二病と散々な描かれ方の久坂。
ドラマでの久坂なんて基本的に脇役でしかないのですが、
本来の久坂は一時期の主役であった事は間違いない。
久坂の功罪は京都での朝廷工作ですので、
描きにくいのはたしかですけどね。
さて、今回はどんな描かれ方をするのでしょう。
一同が話していると、有村俊斎改め海江田武次が現れ、
西郷に土下座して謝る。
久光に西郷の京での活動を伝えた事で、
さらに久光の怒りに油を注ぐことになり、
切腹は免れなくなります。
この一連の流れにお腹の鳴る音が入り、
「皆腹がへっちょるんじゃの!じゃあ皆行くぞ」
と何故か川へ出かける。
そこで飯食べたらいいのに・・・。
いきなりウナギを獲りだす西郷。
皆もウナギを獲りだして、青春な感じになります。
河原での酒盛の後、宿に戻ると捕方が待ち構えており、
西郷はおとなしくお縄になります。
久光の前に出された西郷。
激怒した久光は腹を斬れと言いますが、
大久保らは西郷の弁護をします。
「ならばワシの命はどうなる?」と久光。ごもっとも。
ワシが叩き斬ってやると刀を抜こうとする久光に、
「亡き殿は西郷を主君の目の前に置かれた
モノサシだと言っておりました」と、
後ろから重臣らしき人が注進します。
「小松様」と聞こえたようなので、小松帯刀かな?
そんなこんなで、死罪は免れて島流しの処分となりました。
久光は近衛家に呼び出され、
不逞浪士を取り締まるよう内勅を賜る。
これに久光は奮起し、取締りを開始。
なんだか京都守護職のように、
浪士らを捕まえるような描写が出てきます。
追い詰められた有馬らは伏見の寺田屋に集結。
この情報を察知した久光は、使いを出して説得させ、
従わぬなら切り捨てよとの命を出す。
鎮撫使に選ばれた大山格之助らは、寺田屋で有馬らと面会。
おとなしく縛に付けと説得するが、有馬は拒否します。
そこへ西郷の弟信吾が現れ、
有馬に久光に従ってくれと土下座。
そのドタバタで斬り合いに発展し、
有馬は「オイごと突け」と叫び、
鎮撫使の一人と共に貫かれて絶命します。
騒動が済んた寺田屋を訪れた大久保に対し、
大山は血を拭いた紙を無言で大久保の懐に入れて去る。
このシーンは悪くないですね。
鹿児島で囚われている西郷の許にも、
寺田屋騒動の知らせが届き西郷は慟哭しました。
さて、鎮撫使1名を含む7名が死亡した寺田屋騒動ですが、
実はこの後に別の悲劇が待っています。
斬り合いの後で投降した志士らでしたが、
薩摩藩士らは帰藩謹慎。
他藩の志士らもそれぞれの藩に引き渡されました。
しかし引き渡す宛ての無い浪士達は、
鹿児島に送られるのですが、
それは建前でその道中で殺されてしまいます。
明治天皇の教育掛であった田中河内介もその一人。
(記事はこちら)
浪士6名が船上で惨殺されて、海に投げ捨てられました。
この辺の薩摩藩のやり方は理解に苦しみますね。
たぶんこの事は、来週もスルーだと思います。
1/2/3/4/5/6/7/8/9/10/11/12/13/
14/15/16/17/18/19/20/21/22/
23/24/25/26/27/28/29/30/31/
32/33/34/35/36/37/38/39/40/
41/42/43/44/45/46/47/総評