第34回「将軍慶喜」。
第二次長州征伐は長州の勝利に終わり、
その戦の最中に将軍徳川家茂は死去。
窮地に立たされた幕府は、
朝廷に働きかけ休戦へと向かいます。
ナレーションでは、
「薩摩から入手した最新鋭の武器で奇襲を仕掛け、
数で勝る幕府軍に次々と勝利していきました」
と語られましたが、
幕府直轄軍や紀州藩、熊本藩などは、
最新鋭の装備を揃えていましたし、
なにより海軍力においては長州軍の惰弱な海軍に対し、
当時の最新鋭の大型蒸気軍艦を揃えており、
武器の差ではない事は明らかとなっています。
では何故長州藩が勝利したかというと、
散兵戦術などの西洋式戦術の活用と兵の士気の差。
また、軍夫や民衆の支援の差が違っていたからでした。
この間違いは、後の戊辰戦争においての武器の差から、
当時も薩長は、最新鋭の武器を揃えていたという勘違いから。
確かに長州が最新鋭の武器を揃えれたというのは、
長州勝利の一大要因のひとつです。
しかしそれは、最新鋭の武器を揃える事で、
はじめて幕軍と互角に戦える資格を得ただけに過ぎず、
それだけでは到底勝利することは叶わなかったでしょう。
岩倉邸では大久保と岩倉具視がこれからの行く末を語り合い、
そこへ西郷が現れ岩倉の罠に引っかかる。
勝海舟もそこにおり、長州へ休戦交渉に行ったとと話します。
相変わらず長州には桂小五郎しかいないようでした。
一橋慶喜は第15代将軍となり、フランスと急接近。
考明天皇は崩御します。
岩倉はそれを聞いて殉死しようとするが、
西郷と大久保に止められる。
西郷・大久保は幕府と朝廷を引き離す好機だと説得し、
岩倉は朝廷を抱きこみ、
西郷・大久保は諸藩を周旋することにします。
島津久光にも出兵を建白して聞き入れられ、
西郷に土佐藩、宇和島藩への周旋を命じ、
京で四候が集まりますが、慶喜は先に手を打ち、
久光以外の3人を抱き込まれていたようで、
西郷・大久保の思惑は外れる。
慶喜は各国公使を招待し、幕府の権威を取り戻そうと画策。
特にフランスと昵懇となります。
なぜかフランス公使ロッシュは慶喜にタメ口でしゃべり、
薩摩をフランスの領地に譲ってくれという、なんで薩摩??
お虎は西郷を江戸前ウナギを食べに誘い、そこでふきと出会う。
慶喜が将軍となったので、将軍側室ってことになりますが、
普通に出歩いていますねぇ。
この人そういや薩摩の農民の出だったよね。大出世じゃん!
※ふきはオリジナルキャラです。
西郷はアーネスト・サトウに会い、
慶喜がフランスに薩摩を与えようとしていると知る。
サトウはイギリスは支援を惜しまないと提案しますが、
西郷はサトウに日本の事は日本で解決すると断ります。
西郷は討幕を決意し、慶喜を討つことを決断。
岩倉に討幕の勅命を貰えるように頼み、
大久保は長州に赴き出兵を嘆願し聞き届けられ、
芸州や他の諸藩にも京に出兵の約束を取り付ける。
一方、その動きに対し坂本龍馬は、
大政奉還の策を土佐から慶喜に建白させ、
慶喜は10万石以上の諸侯を集め、大政奉還を宣言。
西郷は龍馬に大政奉還では何も変わらんと言い、
もはや武を持って徳川をつぶすと宣言します。
へぇ~。これほど坂本龍馬の最大の功績である大政奉還を、
否定的に描くドラマも珍しいですねぇ。
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