花燃ゆ 総評五

さてさて、そんな問題だらけの台本で被害を受けたのは俳優陣です。

大河ドラマですので出演者は蒼々たるメンバー
役者だけではドラマは作れない・・当たり前の事ですが、
花燃ゆ」で改めてそう感じました。

●一番の被害者は、主演の井上真央なのではないでしょうか?

子役から活躍し、演技には定評のある彼女ですが、
脚本家4名がそれぞれ描く文(美和)像がバラバラで、
四重人格者を演じねばなりませんでした。

至誠」をお題目に、何でもかんでも乗り切る茶番劇を演じさせられ、
挙句の果てに脚本の変更のせいで防府市が怒った件で、
彼女一人が事実上の謝罪として防府に行ったというヒドイ話・・・。

でも、なぜか50話見ていて彼女にイラっと来たことがありませんでした。
かわいそうという気持ちがあったからか?
それとも次に紹介する人が酷すぎたからでしょうか・・・。

小田村伊之助楫取素彦役の大沢たかお

彼は僕が高校生の頃・・色気づいてた頃に読んでたメンズノンノに出てたので、
勝手に親近感を持っています。
当時のメンズノンノは、ほかに田辺誠一鈴木一真マーク・パンサーが居ましたね。
松雪泰子もメンズノンノがデビューでした。
話はそれましたが、大沢たかおは苦悩の表情が似合う役者として、
JIN-仁-」や「桜田門外ノ変」などで上手く演じてました。
同じような演技なのですが、それも持ち味でしょう。
・・で、小田村(楫取)を演じたわけです。
これが上記2作品と同様な演技なのですが、なぜかいちいち癇にさわる!
「なぜか」と付けましたが、原因はわかってます・・脚本です。

準主役とはいえ、いちいち登場して美味しいところを持って行くような演出。
明治維新は彼が成し遂げたかのように錯覚してしまうほどです。
主人公の初恋の人というクサイ設定も追加されたものだから始末が悪い。
とにかくスーパーヒーローのような設定で、他の長州志士がカスに見えます。
特に久坂が情けなかったので、小田村(楫取)の株を上げる役になっている。
とにかくこの「花燃ゆ」を観ると大沢たかおが嫌いになりますね。

吉田松陰役の伊勢谷友介

龍馬伝高杉晋作を演じた伊勢谷は、今回その師吉田松陰を演じました。
彼は狂気を演じれる役者なので、松陰役は良かったと思います。
脚本が良ければ・・・・。
「花燃ゆ」の松陰(松陰に限らずですが)は、いったい何がしたかったのか?
何故外国船に乗りたかったのか、何故老中の暗殺を謀ろうとしたのか、
全く思考が感じられず、いきなり行動にでるからほんとにただの狂人にしか見えない。
ルックスや演技など松陰に合ってたと思いますので、
「花燃ゆ」でなければ評価は高かったと思います。

久坂玄瑞役の東出昌大

彼は大根役者だと思う。でもそれもアリなんだろう。
身長も高いし、高杉役の高良健吾とのバランスで見れば悪くない(年齢も)。
ただ、この久坂はずっと中二病を発してて、そのまま死んでいった。
久坂の絶頂期である京都での活動も触れられず、
貧乏神にでも憑かれてるんじゃないかと思うくらい、
ずっと運の悪いままの人生に見えた。ただのロクデナシ亭主だった。
彼を他の志士が信奉する意味がわからない・・・。
後に妻がスーパーヒーロー楫取と再婚してしまうのを考えると、かわいそうすぎ。

高杉晋作役の高良健吾

彼の高杉晋作は良かった。
エラそうで生意気でボンボンで狂気のある高杉晋作役にぴったりでした。
脚本が悪くなければ・・・。
彼が活躍するころには、おにぎり娘からレベルアップして、
しゃしゃり出るようになった美和や楫取がちらほら現れて、
無駄な創作が活躍を邪魔したのはとても残念です。
もちろん脚本により思考の読めないのは、
他の登場人物と変わりありませんが・・・。

○前半は松陰が主役として、粗はありましたが、まだマシなレベルでした。
松陰の思考が見えず、ただの奇行癖のある青年に見えました。
これが後に響き、松下村塾の塾生が松陰を尊敬する意味が分かりません。
○もったいない役者の使い方をしたのもこの「花燃ゆ」の特徴。
高須久子役にわざわざ井川遥を起用してるのに、恋愛のようなエピソードもなく、
娘との確執という創作エピソードを入れてくるのはどういうことなのか?
学園ドラマと言っていたわりに、久坂、高杉以外はモブ状態
10話位かけてでも松下村塾をしっかり描いて、学園ドラマした方が面白かったはず。
○いくらドラマだからと言って、ありもしない奥御殿を作って、
茶番劇を見せられるのは辛かった。入ったら出られないと言っときながら、
何度も外に出かける美和って・・?
○初恋説定で楫取と美和が寿の在命中からイチャイチャ。気持ち悪い。
○群馬編もめゃくちゃ。阿久沢って誰?
○防府編はどうした??視聴率悪いのは山口県のせいじゃないぞ!!
キリがないので、この辺でやめときます。

僕はまさか自分がここまで、悪評を並べるとは思ってませんでした。
それほどの出来でした。
でも実は俳優陣のキャスティングは悪くなかったりします。
その悪くないキャスティングで、ここまで駄作を作れるってある意味すごい事。
この最悪のドラマのせいで、大河が長州に来ることはあと20年は無いでしょうね。
ある意味歴史的作品となりました。末永く語り継がれるのではないでしょうか?

これにて「花燃ゆ」レビューは終了とさせていただきます。

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