花燃ゆ16

第十六回 「最後の食卓

前回の視聴率が9.8%で1桁になったと騒がれています。
なんだかいろんなページで、視聴率低迷の原因が語られたりしてますが、
どれも眉唾ですね。
視聴率低迷の原因は大体以下のように語られています。
主人公が無名の人物
そりゃそうですが、「吉田松陰の妹」ということで、
バカじゃなけりゃ松陰や久坂、高杉がメインで活躍するって事は判る訳で、
それが原因とは思えませんね。
「幕末男子の育て方。」というキャッチコピーに象徴される演出と脚本
イケメン揃えて女受けを狙っている。ホームドラマや朝ドラの雰囲気で、
従来の大河ファンがそれを敬遠しているとの事。
まあね。たしかにヤリ過ぎな番宣だったと思いますよ。
でもそれが原因ではないでしょう。
幕末モノは視聴率が取れない。
それを言ったらお終いです。じゃあずっと戦国モノやったら良い訳?

結局ね。見ないやつは見ないんです
戦国モノしか見ないっていう人もいるだろうし、
そういう人にはどんな役者を使おうが、どんな脚本書こうが無理なんです。
大体、ビデオやインターネットの普及した今の世の中、
リアルタイムの視聴しか計測できない視聴率みたいなあいまいなもので、
ああだこうだ言うのは意味無いんじゃないでしょうか?
大河の場合はBSで見てる人もいると思うので、
8:00からの視聴率だけで判断もおかしいですしね。

僕も「花燃ゆ」の事、あそこがどうだここがどうだ言っていますが、
ちゃんと見てから批評しています。
まあウチのTVには視聴率を計測する機械なんて付いていませんけどね。

前置きが非常に長くなりましたが第十六回です。
冒頭で久坂が萩に帰ってきます。
再開の喜び(?)もそこそこに、文と久坂は松陰が立ち直るための書物を探す。

一方、幕府から松陰を江戸に召喚するようにとの命令が届く。
家族や関係者は江戸に送られれば死罪になると心配します。
松陰自体は、江戸に送られれば自分の意見が主張できると考えていた。

この江戸召喚ですが、実際は梅田雲浜の罪に対する参考人招致で、
松陰が梅田と何か計画していたわけではないので、
その件に対して言えば松陰は無罪です。
しかし、実は老中を暗殺する計画を立てていたわけで、
それがバレれば死罪になるといったところです。
ドラマ中では江戸召喚の理由が語られていませんので、
老中暗殺のカドで江戸に呼ばれたように見えますね。

さて、高須久子との関係性があいまいなまま、永遠の別れがやってきました。
女受けを狙っていると言ったわりには恋愛ストーリーも無く、ただの同囚のままでした。
大河で「野山獄相聞抄」を表現しろとは言いませんが、
それなら井川遥を起用する必要も無かった気がします。
井川遥は晋作が野山獄に入れられる際にも、登場するのでしょうかね??

松陰の江戸行きの前日、杉家に戻され最後の別れをします。
サブタイトルが「最後の食卓」のわりに、皆で食事するシーンはありませんでした。
ちょっと強引でしたが、兄弟3人が泥だらけになるシーンや、
お母さんに背中を流してもらっているシーンは良かったかな?

獄に戻ると、松陰の前に富永有燐が現れます。
これ、幻ですよね。夜中に入れないでしょ?
有燐は松陰の志や目的を問います。
このシーンで思い出したのは、ミラ・ジョボヴィッチ主演の「ジャンヌ・ダルク」。
ジャンヌが英国に捕まり獄に入れられた際、
ダスティン・ホフマン演じる「ジャンヌの良心」に自らの行動の是非を問われるシーン。
神の啓示を受けて行動したと思っていたが、
それは間違いだったんじゃないかと自問自答するシーンを、
「良心」を擬人化させて、問答させる素晴らしいシーンでした。
そういう感覚かなと思ったのですが、
もしそうならなぜ幻が富永有燐?
松陰の思想にとってそこまで重要な人物でもないような・・・。
本田博太郎のキャラなんで雰囲気はバッチリですけどね。
いや、あれが幻じゃなくて本人ならお門違いなんですけど。

で、夜が明けて江戸へ出発します。
塾生達が見送るシーンがあっても良かったとは思いますが、
涙松で霧で見えない萩城下を思い浮かべたり、
杉家の食卓を思い浮かべたりする演出(あ、これが最後の食卓か!)は良かったですね。

ただいま 4 そうせい!

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