第十五回 「塾を守れ!」
「八重の桜」では重要な回を選挙で見逃すという失態をしてしまいました。
しかし今回はそういう失態は致しませんでした(笑)。
安政6年1月松下村塾は閉鎖され、松陰は野山獄に投獄されます。
松陰は、江戸の久坂、高杉に手紙を書き、間部暗殺計画への賛同を求めますが、
時機尚早と拒否されます。
在萩の塾生たちは、小田村の所へ押しかけますが、
小田村に論破されます。
実際には塾生たちは、小田村ではなく周布の元へ押しかけています。
押しかけた塾生たちは、その後自宅謹慎となっていますが・・・。
実際に間部暗殺計画も伏見要駕策も無謀としか言い様がありませんね。
塾生たちは師の暴走に、困り果てながらも従うかどうかで悩みます。
ここの描写がイマイチでした。
失敗したら死罪・・・というなんだかヘタレな思考にしか見えません。
一応、塾生の多くが維新を待てずに死んだ松下村塾塾生・・・。
なのに、血気盛んで死を恐れないという印象はまるでなし。
松陰の計画を塾生の多くが反対した理由は、その計画の無謀さや、
計画が失敗した後の首謀者である師がどういうことになるのかと言うこと。
松陰の言葉に「死して不朽の見込みあらばいつでも死ぬべし、
生きて大業の見込みあらばいつでも生くべし」というものがあります。
これは江戸に送られてからの言葉ですが、その場で考えた事ではなく、
松下村塾でも似たように教えていたはずです。
塾生たちはこの計画で死んでも、不朽の見込みを見出せなかったのだと思います。
もちろん死は怖いでしょうけど、そんな事は口が裂けても言えない時代です。
そういう描写が見られず、へタレ感だけ強調された塾生達でしたねぇ。
松陰は小田村を罵倒しますが、罵倒の最中「自分も何もしていない」事を
悟って途方にくれます。
この辺の伊勢谷の演技は良かったですね。
人間吉田松陰の魅力は、この暴走から落ち着きを取り戻し、
そして死へと繋がるこれからが見せ場だと思います。
来週以降、期待いたしましょう。
ただいま 4 そうせい!
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