第四十三回 「萩の乱に誓う」
美和は阿久沢せいに案内され、養蚕の仕事を見学。
小さな女の子も働いていました。
そこへヤクザの取立屋が登場し、
女工の一人に借金の利息を要求。
ヤクザらは字の読めない女工を騙して、
法外な利息の証文を書かせていた様です。
せいが袖の下をヤクザに渡してその場は収まりましたが、
ヤクザはまた来るという。その一部始終を美和が見て、
女性の教育の重要性を感じたようです。
これは次回への複線ですね。
さて「萩の乱」です。
美和のもとに前原一誠から手紙が届きました。
「真に申し訳なき儀に候」とだけ書かれています。
相当切羽詰まった状態のはずなのに律儀なことです。
それを見た美和は、前原が反乱を起こしたと知る。
楫取素彦にも反乱の情報が寄せられ、楫取は萩に行こうとし、
美和は東京で勉学中の久米次郎が参加しないように、説得に行きます。
楫取が萩に行こうとすると、寿に止められますが、
振り切って行こうとすると、寿が倒れて寝込んだ為、萩行きは中止。
一方、東京で久米次郎を説得する美和は、
久米次郎を説得できずに一緒に萩に向かいます。
萩の乱は簡単に鎮圧され、美和らが萩についた頃には終わっていました。
杉家で兄である杉民治の子吉田小太郎の戦死を聞かされ、
玉木文之進の切腹を知らされます。
「花燃ゆ」最大の謎(?)であった文(美和)の姉千代が描かれなかった件。
大方の予想として、エピソードが少ない文に、
「先祖の墓の前で切腹する叔父の介錯」という千代の壮絶なエピソードを、
文にやらせようとしていると皆が思っていたはずです。
しかしその予想は見事にはずれます。
切腹はただ知らされるだけに留め、回想シーンも遺書を書いて刀を見つめるシーンと、
前原と話をするシーンだけ。
これで千代が居ない理由は永遠の謎となりました。
まあ、最初は文に介錯させるつもりだったんでしょうが、
脚本家の変更でそれが無くなったとしか思えませんね。
前原は「民の為の政治」としか主張せず、
萩の乱に至った経緯も描かれていませんので、
思いつめすぎて反乱を起こしたようにしか見えない。
まず、「民」という主張自体おかしな話で、
前原は「士族」の不満を背負って反乱を起こしたはずです。
維新以降の「士族」の待遇が描かれていないので、
結局なんで反乱起こしたのかさっぱり見えてきません。
玉木は松下村塾を受け継ぎ、その門弟の多くが萩の乱に参加した為、
その責任を感じて自害したのですが、民治の妻の亀は玉木を恨み、
玉木が民治の子の東京行きを阻止し、死に追いやったという風に描かれています。
ちなみに玉木の跡取りである玉木正誼も、萩の乱に参加して戦死していますが、
そんな人物は「花燃ゆ」には出てきません。
美和はその後、群馬に戻りますが、楫取が例の悲痛な顔で出迎えます。
あれ?寿が死んだのかな?と思ったらそうではなかった。
美和は泣き出し、なんだか嫌な予感がするとおもったら、
うわ!抱き合っちゃったよ。マジっすか??
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